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2025.03.12
オーディオ豆知識,

アンプとは?DACとは?音楽を聴くために必要なオーディオ機器

アンプとは?DACとは?音楽を聴くために必要なオーディオ機器

オーディオ機器はそれぞれの機能を最大限に活かす工夫が施されているため高音質なサウンドを楽しむことができます。特に音質のために重要な役割を担うDACとアンプについてオーディオの接続例を元にオーディオ専門店スタッフが詳しく解説します。

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音楽を聴くために必要な機能

デバイスで音を聞くためには「プレーヤー」、「アンプ」、「DAC」、音を出すための「スピーカー(ヘッドホン・イヤホン)」が必要になります。今回は、オーディオ機器の接続例を元に「アンプ」と「DAC」を中心に、その他周辺機器や機能について解説していきます。

▼動画でも詳しく解説していますのでぜひこちらもご覧ください。

スマートフォンで音楽を聴く場合

まず、オーディオ機器で音楽を聴ける代表的なものとしてスマートフォンを例にして紹介します。このスマートフォンですが、音楽を聴くために大きく4つの機能がすべて搭載されています。

その機能とは、
①プレーヤー
②DAC
③アンプ
④スピーカー

となります。それぞれの機能について説明しましょう。

①プレーヤー

「プレーヤー」は、CDやレコードといった音が記録されたメディアを再生する機器です。

スマートフォンの場合はCDなどのメディアは基本的に入っておらず、最近だと音楽配信(ストリーミング)サービスで音楽データを端末にダウンロードするか、ネットワークを経由して音源を再生します。

音楽を再生する最初の入り口となっている機器が「プレーヤー」となります。

②DAC

DACの機能は、音声信号を「デジタル」から「アナログ」へ変換する機能です。
DAC=Digital-to-Analog Converter(デジタル・アナログ変換器)

オーディオ機器は基本的に、
① プレーヤー → ② DAC → ③ アンプ → ④ スピーカー
の順で接続して音が出せるようになるのですが、アンプはアナログ信号を増幅するための機器です。そのため、デジタル信号は処理できません。

「スマートフォン」「CDプレーヤー」「パソコン」などのデジタル音源は、デジタル信号で出力するデジタルプレーヤーです。

「レコードプレーヤー」「カセットデッキ」などは、音の信号を円盤の溝に記録したアナログ信号で出力するアナログプレーヤーになります。

現在主流となっているプレーヤーの多くはデジタル信号を出力しているため、「DAC」を経由しないと「アンプ」で音を増幅できません。

・DACはデジタル信号をアナログ信号に変換する機器
・アンプはアナログ信号の音を増幅するので、たいていのプレーヤー(デジタル信号出力)はDACが必要となる

DACについてはこの2点だけ理解できればOKです。

③アンプ

「アンプ」は、音声信号や音楽信号を増幅するための電子機器です。そして、この「アンプ」が無ければ、どんなスピーカーからも音は出ません。

「いやいや、Bluetoothスピーカーからワイヤレスで音が出ているよ」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、Bluetoothスピーカーの場合は「アンプ」が内蔵されています。

「プレーヤー」から出力される音声信号は「スピーカー」を駆動するために十分な強さ(電力)を持っていないため、実はそのままだと「スピーカー」は音を出せません。

「アンプ」がその音声信号を増幅して、「スピーカー」から音を出せるようにします。

「アンプ」は英語の「amplifier(アンプリファイア)」が基となっており、「増幅する」の「amplify(アンプリファイ)」が派生した言葉です。そして、「アンプ」は2種類の機能に分けられます。ひとつは、「音」をスピーカーが出せるようにする「増幅」機能、もうひとつは「音質」「音量」の「調整」機能となります。

増幅機能を持ったアンプを「パワーアンプ」調整機能を持ったアンプが「プリアンプ」です。先に述べたのは主に「パワーアンプ」の増幅機能の方なのですが、「プリアンプ」がなければ「音量」の調整ができず、「音質」は担保されないため、どちらも音楽を聴くうえでは欠かせないものとなります。

・「アンプ」がなければスピーカーから音を出せない
・「パワーアンプ」は音声信号の増幅機能、「プリアンプ」は音量と音質の調整機能


この2点を覚えておきましょう。

④スピーカー

「スピーカー」は、音の出口となります。Bluetoothスピーカーから本格的なオーディオスピーカーまでさまざまな種類のものが販売されていますが、ヘッドホンやイヤホンもスピーカーの機能を持ったものです。スマートフォンの場合は、本体の下部などに音を直接出すスピーカーが設置されています。

まとめると、
①音の入口が「プレーヤー」
②音の信号をデジタルからアナログに変換する機能が「DAC」
③音を調整・増幅する機能が「アンプ」
④音の出口が「スピーカー」

となります。
それでは、実際のオーディオ機器の接続例を見ながら確認していきましょう。

オーディオ機器の接続例

レコードプレーヤー→アンプ→スピーカー

「レコードプレーヤー」から「アンプ」を介して「スピーカー」で音を出す。
レコードは、アナログなので「DAC」は不要となります。シンプルな構成ですね。

※レコードプレーヤーは、レコードプレーヤーから出力される音の信号をアンプで使えるように昇圧して高めるための機器「フォノイコライザー」が必要になります。プレーヤーに内蔵されているものやアンプに内蔵されているものもあります。

スマートフォンのみ

「スマートフォン」から内蔵のDACとアンプを介して、スマートフォンのスピーカーで音を出す。全ての機能が内蔵されているもので完結する、ということになります。

PC→DAC→プリメインアンプ→スピーカー

「PC」から「DAC内蔵型プリメインアンプ」を介して「スピーカー」で音を出す。

プリメインアンプとはパワーアンプ(音を増幅する)とプリアンプ(音質・音量を調整する)両方の機能が備わったスピーカー用のアンプです。

ちなみに、スピーカー用のアンプはプリメインアンプと言いますが、ヘッドホン・イヤホン用のアンプはヘッドホンアンプと言います。内部の作りや出力端子が「スピーカー向けのアンプ」か、「ヘッドホン・イヤホン用」かで異なってきます。

スマートフォン→ドングルDAC→有線イヤホン

「スマートフォン」から「ドングル型DAC(アンプ内蔵)」を介して「有線イヤホン」で音を出す。

スマートフォンでストリーミングサービスの音楽を聴くときに高音質な(ハイレゾ・ロスレス)音源を楽しむために普及してきているのが「ドングル型DAC」です。

スマートフォンやPCにもDAC・アンプが搭載されていて、出力端子からデジタル信号をそのまま送ることができます。外付けで高性能なDAC・アンプを接続することによって、手軽により良い音質で音楽を楽しむことができます。

スマートフォン→ワイヤレスイヤホン

一番身近なリスニング方法の「スマートフォンとワイヤレスイヤホンで音楽を聴く」です。
プレーヤーからDACとアンプを介してスピーカー で音を出すのは、どこまでが「スマートフォン」、どこからが「ワイヤレスイヤホン」の機能となるでしょうか?

正解は、プレーヤーのみ「スマートフォン」で、DAC、アンプ、スピーカーが「ワイヤレスイヤホン」
となります。

ワイヤレスイヤホンにも、DACとアンプの機能が搭載されています。
スマートフォンからBluetooth経由でデジタル信号を転送して、ワイヤレスイヤホン内蔵のDACでアナログ信号へ変換、同じく内蔵アンプがアナログ信号を調整・増幅して、皆さんの耳から聴けるようにしています。

今までの説明で「アレ?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。スマートフォンで音量や音質を調整した場合って、「アンプを遠隔操作していることになるの?」と。

実はその通り!プレーヤーはアンプへ信号を送っているのみで、先ほど言った例で言うと、ワイヤレスイヤホン内蔵のアンプが音量や音質の調整を行っています。

ネットワークストリーマー→ヘッドホン

「スマートフォンでネットワークストリーマーを操作して有線ヘッドホンから音を出す」

この接続形式の場合はプレーヤー、DAC、アンプ、スピーカーのそれぞれどれに該当するでしょうか?

正解は、プレーヤー 、DAC、アンプが「ネットワークストリーマー(DAC・ヘッドホンアンプ内蔵)」、スピーカーが「ヘッドホン」となります。

ストリーミングサービスによるハイレゾ音源を自宅で気軽に楽しむことを目的として、急激に普及してきているのが、「ネットワークストリーマー」です。スマートフォンにアプリを入れ、ネットワークストリーマーを遠隔(Bluetooth/Wi-Fiなど)操作して、高音質な音楽を聴くことができます。

ネットワークストリーマー自体にAmazonMusicなどのストリーミングソフトがインストールされているため、スマートフォンはこれを遠隔操作するだけの仕組みとなっています。

レコードプレーヤー→ワイヤレススピーカー

「レコードプレーヤーがBluetoothを経由してスピーカーから音を出す」
正解は、プレーヤー が「レコードプレーヤー」、DAC、アンプ、スピーカーが「スピーカー」となります。

レコードプレーヤーはアナログなのに???と、疑問が生じるかもしれませんね。最近のレコードプレーヤーはこのような(Bluetoothを経由して)視聴ができるように、DACの逆の機能、つまりアナログ・デジタル変換器(Analog-to-Digital Converter)を搭載していることが多いです。レコードの音源を一度アナログからデジタル信号に変えた後、デジタル信号としてスピーカーに転送します。

この例の場合はスピーカーにDAC・アンプ機能が内蔵されている必要があり、実際のところ、スピーカーにはDAC・アンプ機能内蔵のものがあります。アンプ内蔵型のスピーカーをアクティブスピーカー、アンプ非内蔵のスピーカーをパッシブスピーカーと言います。

まとめ

「DAC」と「アンプ」について理解していただけましたか?

オーディオに長けてくると、アンプの2段構成(アンプ機器を2つ繋いでそれぞれプリアンプ→パワーアンプの機能を分ける)のアンプを使用したり、DACを使い分けたりといった高音質でパワフルな音を楽しむこともできます。

・音を出す機能はプレーヤー、スピーカー、アンプ、DACの4種類
・DACはデジタル信号をアナログ信号に変換する機器
・デジタル信号出力のプレーヤーはDACが必要
・オーディオは製品によって異なる機能を持っている
・スピーカーから音を出すためにはアンプが必要
・「パワーアンプ」は音声信号の増幅機能、「プリアンプ」は音量と音質の調整機能


4つに分けて、単純な機能面から解説をしましたが、この4つの品質と相性などによって、ノイズ低減や好みの音へと向上させることが可能になります。ぜひ、色々な方法で音を楽しんでください。

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