iBasso Audio DX340MAX レビュー | 圧倒的な駆動力。音質特化MAXシリーズの最新機

イヤホン:FitEar/TG334、qdc/Anole V14-C
ヘッドホン:TAGO STUDIO/T3-01
DAP:Astell&Kern/A&ultima SP3000
などを愛用中。
商品レビューやインタビューなどを担当しています。製品そのものの情報だけでなく、メーカーや開発者の"想い"もお伝えしたいと思っています。
iBasso AudioのMAXシリーズとは
iBasso Audio(アイバッソオーディオ)は、2006年に設立された中国のポータブルオーディオメーカーです。
ポータブルアンプや小型USB-DAC・イヤホンなど多岐にわたるラインナップを展開していますが、なんといってもその代表格は”DX”ではじまるポータブルプレーヤー(DAP)シリーズではないでしょうか。
そしてiBasso Audio製DAPの名物といえば、その時々のフラッグシップモデルをさらに音質特化型モデルへと進化させた”MAXシリーズ”です。
iBasso Audio DX320MAX Ti レビュー | ライブ感がアップしたリアリティのあるサウンドが特徴のDAP
» こちらの記事を見る

2020年7月発売の第1弾・DX220Max、2021年9月発売の第2弾・DX300MAX、2023年6月発売の第3弾・DX320MAX Ti、この夏ついに全世界688台限定生産の第4弾モデル「DX340MAX」が発売されることになりました!
今回はこのDX340MAXについて、レビューをお届けします。
【商品情報】iBasso Audio DX340MAX
» 詳細を見る

DX340MAXの音質レビュー
ヘッドホンで試聴
今回のDX340MAXは出力の高さも自慢とのことなので、58mm径の大型ダイナミックドライバーを搭載した「Audio-Technica ATH-ADX7000」をバランス接続(XLR4pin→4.4mm変換アダプタ使用)で試聴してみました。
※DC-IN Super Gain Mode:オン
【商品情報】Audio-Technica ATH-ADX7000
» 詳細を見る

MAXシリーズの前モデル・DX320MAX Tiはいわゆる美音系の音作りでしたが、このDX340MAXはベースモデルDX340寄りのやや硬質さのあるフラットバランスなサウンドになっています。
音場も広く、S/N比の高さによる音の粒立ちの良さも充分です。
ATH-ADX7000で濃密な中低域を再現するためには、パワーのあるヘッドホンアンプが必要です。しかし、ACアダプタを使用した“DC-IN Super Gain Mode”をオンにすることで、中低域もまったく音痩せした印象もないしっかりとした厚みを感じさせてくれます。
「大型ヘッドホンの魅力を余すことなく味わいたいけど、そのために大きなヘッドホンアンプを導入するのはちょっと…」という方には、(DAPとしては大きいですが)比較的コンパクトな高音質再生システムとして導入を検討する価値はあるのではないでしょうか。
イヤホンで試聴
では、イヤホンと組み合わせるとどうでしょうか。
個人的リファレンスイヤホンのひとつ「FitEar TG334」でも聴いてみましょう。
【商品情報】FitEar TG334
» 詳細を見る

さすがにこちらはそれほど高い出力は必要なく、DX340MAXの本体設定をミドルゲインにすればまったく音量不足を感じることなく、TG334のもつ歯切れのよいクリアなサウンドを楽しむことができます。
出力の高い機器にイヤホンを接続した場合、機器によっては無音時のホワイトノイズが気になるケースが見受けられます。DX340MAXではそのような症状もなく、イヤホン・ヘッドホンの種類を問わず幅広い組み合わせで音楽を楽しめそうです。
DX340MAXの特徴
サイズ・質量
サイズ縦150mm×幅89.5mm×厚さ27.2mm・重さ610gと、ベースモデルのDX340(150mm×77.5mm×19mm・重さ486g)と比較すると分厚く、重くなりました。
実際に手にすると、かなりのズッシリ感です。
ディスプレイ
ディスプレイは6.0インチ・1080×2160のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)フルスクリーンで、DX340と同じものが使われています。
全体的に直線で構成された“インダストリアル・デザイン”が採用されている点も変わりません。
操作ボタン
右側面には「戻る」「再生・停止」「進む」の各ボタンと、前モデル・DX320MAX Tiからの流れをくむ“アナログ+デジタル”の2つのボリュームノブが並びます。
左手の自社開発24段階ステップアッテネーターでざっくりとした音量を、右手のデジタルボリューム(100段階)で細かい音量をそれぞれ設定するというのが、DX340MAXの基本的な音量調整方法となります。
なお、メーカー推奨の音量調整方法は「デジタルボリュームは90~100の間で設定し、アナログボリュームで調整する」とのことです。
入出力端子
本体上面には、左からラインアウト専用端子(4.4mm)、4.4mmバランス(フォン)端子、3.5mmシングルエンド(フォン)端子、アナログ回路専用充電端子が並びます。
前モデル・DX320MAX Tiでラインアウト専用端子は一度廃止されましたが、DX340MAXで復活しました。
本体下部には、左から同軸デジタル出力、デジタル回路専用充電端子・データ転送用のUSB-C端子、そしてmicroSDカードスロットが配置されています。
背面デザイン
背面は大きくモデル名が入っている以外、比較的シンプルです。代理店・メーカーによるメンテナンスが行いやすいよう、ネジ留めされているのも最近のDXシリーズの特徴です。
※修理は代理店・メーカーにお任せいただき、お客様はパネルを開けないようお願いします
付属品
付属品は、デジタル回路専用バッテリー充電およびデータ転送用USBケーブル、4.4mm端子用のバーンインケーブル、同軸デジタルケーブル、アナログ回路専用バッテリー充電用12V ACアダプタ、保証書およびシリアルナンバーカードなどのドキュメント類、スクリーンプロテクター、背面ネジ(予備)です。
なお、本体には液晶保護フィルムガラスが貼り付け済みです。
オリーブグリーン色の専用レザーケースも付属しているので、持ち運び時も安心です。
DAC回路
ベースモデル・DX340と同じく、既製品のDACチップを用いない“ディスクリートPWM-DAC回路”でデジタル→アナログ信号のデコードを行いますが、素子の数は128個(DX340)から160個(DX340MAX)へと大幅に強化されました。
その結果、THD+N(全高調波歪み+雑音)は-122dBと、歪みとノイズが少ない高い精度の出力が可能です。
DC12V外部電源駆動
アナログ回路専用バッテリー用ACアダプタを使用し“DC12V外部電源”で動作させることができるのも、このDX340MAXの大きな特徴です。
12V電源に接続すると自動的にバッテリーをバイパスし、アンプ部は12V電源から直接給電を受けるようになります。ヘッドホンアンプの動作電圧は±12Vへと上昇し、最大2250mW+2250mW(32Ω負荷時)の駆動性能をもつ超高出力モード“DC-IN Super Gain Mode”を使用することが可能です。
特にATH-ADX7000のような大型ヘッドホンを使いたいという場合に、有効な機能となっています。
このほか、iBassoが長年に渡り開発してきたFPGA-Master 3.0テクノロジーや、音楽再生に特化したMango OSへの切替など、iBasso Audioならではの特徴の数々も継承されています。
DX340MAXの気になるポイント
ボリューム調整時のノイズ
今回もアッテネーター側のボリュームを切り替えた際の「プツッ、プツッ…」というノイズは健在ですので、ノイズに敏感な方はあまり頻繁にボリューム操作を行わない方がよさそうです。
ふたつのバッテリーへ充電
充電端子が本体上部・下部に分かれているように、アナログ回路・デジタル回路それぞれ独立したバッテリーを搭載しています。そのため、両方のバッテリーへ充電しなければなりません。
どちらか一方がバッテリー切れを起こすと使用できなくなるため、両方のバッテリー残量を気にかける必要があります。この点は正直ちょっと不便ではあります。
まとめ
今回はDAPメーカーの代表格であるiBasso AudioのハイエンドDAP「DX340MAX」をご紹介しました。
・アナログ+デジタルボリューム採用、DAC回路の強化などの大幅なパワーアップ
・ヘッドホン派必聴の超高出力モード“DC-IN Super Gain Mode”
・音場が広く音の粒立ちがいい、やや硬質さのあるフラットなサウンド
大型化・重量化することで高音質化が可能になった一方で、アッテネーター切り替え時のノイズやアナログ・デジタル両方のバッテリー充電が必要なことなど、気になるポイントもあります。しかし、デスクトップオーディオシステムとしてとらえると、コンパクトで使い勝手のいいモデルと感じるのではないでしょうか。
【商品情報】iBasso Audio DX340MAX
» 詳細を見る

DX340MAXは、本日7月10日よりご予約受付開始、発売は7月24日を予定しております。限定生産モデルですのでご予約はお早めに!
店頭デモ機も本日からご用意しておりますので、ぜひ一度店頭でこの余裕ある高出力をご体感ください。


























