たとえ小さくてもヘッドホンにノイズがのったままだと、楽しみにしている音楽も集中して聞くことができません。しかし、ノイズの原因はさまざまでひとつとは限りません。代表的なヘッドホンのノイズの原因と対策をご紹介します。
ヘッドホンのさまざまなノイズの原因
ケーブルの故障
オーディオ接続端子(プラグ)の不良
タッチノイズ
パソコンや音楽プレイヤーなど周辺機器の影響によるノイズ
HDMI端子による接続
音量が大きすぎる
パソコン内部に原因がある場合
まとめ
ヘッドホンのノイズの原因は、ヘッドホン側とパソコンやオーディオ機器などの再生デバイスによるものに分かれます。主なノイズ・雑音の原因は、
●ヘッドホン側:ケーブルの故障、接続端子の不良、タッチノイズ
●パソコン・オーディオ機器:サウンドカードの不具合、音割れ、ドライバーの不具合
上記以外のケースも存在しますが、今回はこの2点にしぼった対策をご紹介しますので原因を特定し、改善するための参考にしてください。
ケーブルの断線など、ケーブルの故障が原因でノイズが発生することがあります。
ケーブルの故障が原因の場合はリケーブル対応のヘッドホンであれば、ケーブルを交換することでノイズが発生しなくなります。また、ケーブルを変更することで音質が良くなったり、丈夫なものであれば壊れにくくなり、長く楽しむことができます。
ヘッドホンと再生デバイスが正しく接続できていない場合にノイズが発生します。また、接続端子(プラグ)の手入れを怠ると酸化して曇ってしまい、ノイズや音切れの原因となります。
接続端子(プラグ)が奥まで正しく刺さっているか、端子の種類が間違っていないか確認して再接続を試してみてください。
接続端子(プラグ)が汚れてしまっている場合は、オーディオ端子用のクリーナーなどを使用して磨きましょう。
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タッチノイズとは、ヘッドホンのケーブルが着ている服や、髪の毛などの体の一部と接触し、摩擦が起こることによって発生する「ザザッ」、「ブチブチッ」などのこすれた音のことです。
タッチノイズの対策としては、ケーブルを首の後ろに回してケーブルクリップでとめたり、服に直接クリップでケーブルをとめるなどして、ケーブルとの摩擦が起きにくくするという方法が有効です。問題なのはあくまで“摩擦”なので、はじめから接触しているのは何の問題もありません。
また、製品によってはケーブル表面に凹凸を設けて、摩擦を少なくするという方法でタッチノイズ対策を行っているものも存在します。
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少し思い切った方法になりますが、タッチノイズが気になるという場合は、ワイヤレスヘッドホンの使用もひとつの手段となります。ワイヤレスヘッドホンはケーブルがないため、ケーブルの線が絡まるなどの煩わしさがなく、断線や劣化などのリスクもありません。
しかし、ワイヤレスヘッドホンは無線接続の状況によっては音声が途切れてしまうことがありますのでご自身の好みに合わせて選びましょう。
電子機器は多かれ少なかれ、内部から電磁波などのさまざまなノイズを発しています。特にパソコンは複数のデバイスから構成されているため、「ノイズの宝庫」とも呼ばれるほどです。内部パーツが原因となり、ヘッドホンのノイズトラブルもかなり多いです。
パソコンからHDMIケーブルで繋いで接続することで、映像と音声の両方を出力できるという利点がありますが、同時に映像と音声の両方を使用すると音質が低下し、ノイズが発生することがあります。
ヘッドホン出力をモニタからではなく、パソコン本体から出力することで、ノイズや音質が改善する可能性があります。
出力する音量が大きすぎると雑音(音割れ)が発生し、ノイズになってしまう可能性があります。
音量が大きすぎてノイズが発生している場合は、音量や音質を調整することで改善します。
音質が悪くて聞こえにくいため音量を上げてしまい、ノイズが発生しているのであれば、スマートフォンや音楽プレイヤー、パソコンのUSBに繋ぐことで音楽を高音質で楽しめる小型USB DACを使うこともおすすめです。
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パソコン以外の機器で問題なく音が出る場合は、パソコンの内部に原因がある可能性があります。
パソコン内部のマザーボードの構造上、背面の端子の方がヘッドホンノイズが発生しにくくなっています。前面の端子に接続してノイズが発生してしまっているのであれば、背面の端子に接続するようにしましょう。
パソコンのサウンドドライバに問題があるためノイズが発生することがあります。また、音が出ないときなども、サウンドドライバを再インストールすることで解決する可能性があります。
ヘッドホンノイズの原因として最も可能性が高いのが、ヘッドホンの差し込み口のあるサウンドカードです。サウンドカードとは、パソコンやゲーム機等の音声入出力機能を付加または強化する拡張用の回路基板のことで、各種音源を出力するパーツのことです。もしサウンドカードが原因であれば、交換することによってノイズ対策が可能です。
サウンドカードはパソコン内部のマザーボードに直接接続するタイプとUSBなどを使って外から接続する外付けタイプがあります。ノイズ除去機能が付いたモデルや音質が良い機能性に優れたタイプ、出力端子にも製品によって差がありますので、選ぶ際に確認をしてから最適なものを選びましょう。
さまざまな対策を施しても、まだノイズが改善されない場合は、USB DACを使うという方法もあります。
DAC(Digital to Analog Converter/デジタルトゥアナログコンバーター)とは、音楽を再生する際に、CDなどに入っているデジタル信号をアナログ信号に変換する機器のことです。
DACの中でもパソコンとUSBケーブルで接続することをメインとしたDACを『USB DAC』といいます。パソコンにもDACは内蔵されていますが汎用の物のため、「高音質」というわけではありません。
また、パソコン自体も音楽専用の機械ではないためノイズが発生しやすく、内蔵DACでの再生では音質に悪影響が出てしまいます。USB-DACはノイズ源からの分離・隔離設計を施すことで、ノイズが少ない状態で音楽再生が可能です。
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ヘッドホンのノイズの原因はさまざまですが、ヘッドホンにノイズが発生してしまっても諦めずに、原因をつきとめてしっかりと対策をすれば、クリアな音質で快適に音楽を楽しむことができます。
ご紹介した以外にもノイズの原因は考えられますので、ご紹介した内容を参考にして、ぜひご自身に合う最適な方法を見つけてください。