モニターヘッドホンのおすすめをオーディオ専門店スタッフが厳選しました。密閉型や開放型の特徴やリスニングやFPSゲームにもおすすめの理由、SONYやSENNHEISERなど人気ブランドのおすすめモニターヘッドホンを21点紹介します。
目次
モニターヘッドホンとは
モニターヘッドホンの選び方
スタッフ注目のモニターヘッドホン
DTMにおすすめのモニターヘッドホン
普段使いのリスニングにもおすすめのモニターヘッドホン
DJ向けのおすすめモニターヘッドホン
まとめ
モニターヘッドホンとは、低音域から中音域、高音域ににわたってフラットな周波数特性と高い解像度、原音に忠実な音質を特徴とするヘッドホンのことです。
レコーディングスタジオや音楽スタジオなどのプロの制作現場や、自宅で演奏を録音したり、編集したりするDTMなど、あらゆる音楽制作のシーンで正確な音をモニタリングする(作った音をチェックする)ために使われます。
全体がバランスよくクリアに聞こえる分、楽器の音が近く、分離して聴こえてしまい聴き疲れしやすいというデメリットもあります。
リスニング用のヘッドホンは、完成された音楽を聴きやすく耳に届けるための調整がされていますが、モニターヘッドホンは、音楽制作やDTM作曲・動画編集向けに作られていて、解像度が高く、フラットな周波数特性、偏りが少なく原音に忠実な音質が特徴です。
また、ケーブルやイヤーパッドなどの部品を交換できるものが多く、耐久性も高いことから長く愛用される製品が多いのも特徴のひとつです。
解像度の高さを求めるユーザーや、アーティストやエンジニアが聴いている音を聞きたいというニーズから音楽鑑賞のためのリスニング用として愛用するユーザーも多く、モニターヘッドホンの種類も豊富に発売されいています。
また、モニターヘッドホンはFPSゲームにもおすすめです。FPSゲームで使用するヘッドホンは、音像の配置が左右、遠近方向に渡って立体的に表現されることが重要になります。音の配置表現が忠実に再現されるモニターヘッドホンを使用することで、繊細な音を聞き分けることができるので、より一層ゲームを楽しめるでしょう。
DTMで音楽を制作する際のモニターヘッドホンは、細かい音の聞き分けが重要となります。基本的には解像度の高いヘッドホンを選びましょう。
ゲームで使用する場合は、定位感の良さ、立体的な音の表現が重要になります。
長時間使用する場合は、装着感のチェックも忘れないようにしましょう。より外部の音を遮断するために側圧(ヘッドホンが頭部を左右からしめつける力)が強いモデルもあります。締め付けの強いヘッドホンは、長時間使用すると頭部や耳が強く圧迫されて頭痛を引き起こしてしまう可能性もありますので、重さや側圧は事前にチェックすることをおすすめします。
ヘッドホンには、ハウジング(耳を覆うイヤーカップ部分のこと)が密閉されている密閉型と、ハウジング部分がメッシュ仕様になっていて、密閉されていない開放型があります。
密閉型のヘッドホンは主にレコーディングスタジオやマイクを通して録音する際に使用されます。これは、音が漏れてしまうとその音声がマイクに入ってしまうことがあるためです。楽器や歌などの音をレコーディングする目的であれば、密閉型を使用しましょう。
一方で開放型のヘッドホンは、DTMで音楽を編集する際などによく使用されます。開放型は音が外に抜けるので、閉塞感が少なく、自然な音の広がりや立体感のある音が楽しめます。長時間音楽を聴いても疲れにくいのも特徴です。長時間編集をする音楽編集や動画編集の場で活躍するでしょう。
リケーブル対応とは、ケーブルのつけ替えが可能な製品のことです。リケーブル対応のヘッドホンであれば、ケーブルが断線したり、劣化しても、ヘッドホン自体を買い換える必要はなく、ケーブル交換のみですませられます。音楽制作においてはヘッドホンから聞こえる音が変わってしまうと、制作する音のバランスも変わってしまいますので、部品を変えて長く使えることも選ぶ際のポイントになります。
スタッフコメント
フジヤエービックスタッフ:根本
スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
中低域をメインとしたちょっとおとなしめなサウンドで、派手さやエネルギー感を前面に出すタイプではないもののステージ全体を客観的に見渡すかのようなある種の冷静さを感じさせます。音場は左右方向に広く、前後感はほどほど。解像感および定位感は高く、音の位置関係は把握しやすいようです。
高域は刺さりのないやさしい刺激で音ヌケもよく、量感控えめながら締まりのある低域と並んで「リラックスしながらモニタリングするための音」であるような聴こえ方となっています。
また、しばらく聴いていて実感するのが装着感の良さでした。ゼンハイザーのモニター用ヘッドホンといえばHD 25やHD 26 PROなどのオンイヤー(耳乗せ)型が有名ですが、やはり耳を完全に覆ってくれる上に深さもあり、ベロア調のやさしい肌触りのイヤーパッドは装着時の負担のなさが段違いです。
一方で130Ωというインピーダンス値にしてはやや鳴らしづらさがあるようなので、ある程度の出力の高さを持ったプレイヤーやアンプで使用した方が良いかと思われます。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | 開放型 | ドライバーユニット | ダイナミック型 |
---|---|---|---|
感度 | 105 dBSPL (1 kHz/1 Vrms)、96 dBSPL (1 kHz/1 mW) | インピーダンス | 130Ω (1 kHz) |
連続再生時間 | - | 充電時間 | - |
対応コーデック | - | 質量 | 約260g |
【商品情報】SENNHEISER HD 490 PRO
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
フラット傾向ですが、高域の伸びや低域の量感といった部分は物足りなさを感じない程度に強調されているサウンドです。モニターヘッドホンというと「あまりリスニングには向かないのでは?」と思われるかもしれませんが、このMDR-MV1に関してはその心配はいりません。広めの音場とやや回り込むかのような前後感もあり、楽曲の一体感を崩すことなく音楽を楽しむことができる表現力を持っているヘッドホンです。(スタッフレビューより引用)続きをみる
形式 | 開放型 | ドライブユニット | 40mmダイナミック型 |
---|---|---|---|
感度 | 100dB/mW | 周波数特性 | 5Hz 80,000Hz |
インピーダンス | 24Ω | 質量 | 223g |
【商品情報】SONY MDR-MV1
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【商品情報】SONY MDR-CD900ST
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【商品情報】Austrian Audio Hi-X55
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【商品情報】Victor HA-MX100V
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【商品情報】SOUND WARRIOR SW-HP300
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ベロアのイヤーパッドが柔らかく装着感が良いです。開放タイプなので音漏れはしっかりします。
一聴して感じたのは広い音場と定位感の良さです。低音域の量感は多くないものの、全体的にアタック感があるのでしっかりと感じることができます。中高音域は解像感・量感ともに良く、ストリングスは沈み込むような艶のある深さで高域も非常に気持ちよく伸びます。モニターサウンドなので聴き疲れはあるかもしれませんが、リスニングにもおすすめのヘッドホンです。続きをみる
【商品情報】AKG K701-Y3
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
前モデルと比較して中高域メインのサウンドに伸びやかな高域、さらに音の定位感・分離感が向上したことで前後の空間表現力もアップグレードしています。
装着感も良好ですが、表面の合皮にしっとりとした素材が使われていて少し柔らかめのクッションが効いたイヤーパッドが耳にぴったりと貼りつき、遮音性が若干高くなっているようです。
こちらも前モデルが318gと重めだったのに対し、今回の「SRH840A」では275gと軽量化が図られており、長時間の装着も問題なさそうなところがモニターヘッドホンとしては嬉しいポイントではないでしょうか。続きをみる
【商品情報】SHURE SRH840A
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
やや高域が主張するところはあるものの全体的にはフラット目な音傾向で、伸びや量感といったところはあまり感じさせない歯切れの良さとタイトな低域が特徴かと思います。音場はギュッと頭の中央に集まるような感じで広くはありませんが、定位感は良好。たとえばボーカルであれば、歌い手が固定されたマイクの右に左に揺れ動きながら歌う様子などがわかりやすく聴き取れます。
「CoolTech(クールテック)」ジェル入りクッション採用のイヤーパッドですが、装着した瞬間ヒンヤリとした感触がありつつメモリーフォームクッション特有のフィット感の良さも兼ね備えているので、想像以上に快適です。350gという重さも気になるところでしたが、このイヤーパッドとクッションの効いたヘッドバンドとでうまく負荷が分散されるようで、数字で見るほどの重さは感じないのではないでしょうか。続きをみる
【商品情報】RODE NTH-100
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【商品情報】FOCAL PROFESSIONAL LISTEN Professional
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【商品情報】TAGO STUDIO T3-01
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【商品情報】Layfic Tone The Industrial-ist WIRED
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
ベースモデル・T50RPmk3の持つモニター用としての分離感・粒立ちの良さはそのままに、ボーカル域の柔らかな表現や意外なほどの低域の深みなど、よりリスニング用途に適したサウンドになっています。
低域の厚みや量感が増したことでその他の音域が埋もれるのでは…と思いきや、平面駆動ドライバー(FOSTEXでは「Regular Phase方式」と呼びます)の生み出す明瞭感は失われず、マイルドで楽しく聴けるヘッドホンです。
イヤーパッドの厚みが増しているため使い初めはやや側圧強めに感じますが、ヘッドバンドがなじんでくるとほどよい装着感になるかと思います。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | 半開放型 | ドライバーユニット | RPダイナミック型 |
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感度 | 92dB/mW | インピーダンス | 50Ω |
連続再生時間 | - | 充電時間 | - |
対応コーデック | - | 質量 | 約320g |
【商品情報】DEKONI AUDIO DEKONI Blue
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型式 | 開放型 | ドライバーユニット | Hi-X49 DLC |
---|---|---|---|
感度 | 112dBspl/V | インピーダンス | 22Ω |
連続再生時間 | - | 充電時間 | - |
対応コーデック | - | 質量 | 約385g |
【商品情報】Austrian Audio The Composer
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【商品情報】final D8000 Pro Editon
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【商品情報】ULTRASONE Signature MASTER
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
「イマーシブ・ミキシングのためのヘッドホン」といっても、いわゆるリスニング用途での使用ももちろん問題ありません。ウォーム方向に振ったフラット目なサウンドで、音場は左右よりも前後・上下方向へやや広さを感じさせます。後ろへの音の回り込みもしっかりと表現されるあたりは、このS5Xならではのキャラクター性が発揮されているポイントではないでしょうか。特にS5Xで聴いていて面白かったのが、ASMR音源の再生です。虫が自分のまわりを飛び回る羽音、背後でドアがきしみながらゆっくり開かれる音などは、一般的なヘッドホン以上にぞわぞわとした感覚を味わえます。続きをみる
【商品情報】OLLO Audio S5X
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【商品情報】SENNHEISER HD 600(新仕様モデル)
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スタッフレビュー
フジヤエービックWEB制作担当:千原
大型のヘッドホンですが、肉厚で柔らかい素材のイヤーパッドとヘッドバンドの頭部にあたる部分にクッションがあるので、ふんわりと包み込むような装着感で重みを感じにくいです。
音質は、解像度が高く繊細な音の表現と定位感の良さで楽曲がカッチリとはまります。中音域は濃厚でしっかりと前に出ますので、繊細さが必要なボーカルやピアノを中心とした楽曲も快適に聴けるのではないでしょうか。インピーダンス値が120Ωと大きいため、高出力のDAP(デジタルオーディオプレーヤー)やヘッドホンアンプなどで調整しての使用がおすすめです。
プロ向けのモニターヘッドホンを自宅でリスニング用として活用するというのが、近年の密かなブームともいえますが、NDH 30は高級感のあるディティールとモニターライクな音を兼ね備えており、解像度の高い音が好みという方が自宅でゆっくり音を楽しむという使い方にもピッタリのヘッドホンではないでしょうか。続きをみる
【商品情報】NEUMANN NDH 30
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
キレのある瞬発力の高いサウンドで、広さは控えめながら奥行き感も持ち合わせた音場空間に音が一音ずつ浮かび上がるような独特の浮遊感が楽しいヘッドホンです。
高域はある程度の金属的な響きはありますが伸びよりもキレの良さを感じさせ、低域はズッシリとした重要感よりもドムッと弾むような弾力感を感じさせます。中域もそれらに埋もれることなくややウェットな味付けで、ボーカルを聴く際にもマッチしているのではないでしょうか。
このSignature PUREにはSignature DJのエッセンスを継承するという意味で「Signature DJ's Spirit, PURE Sound for All.」というキャッチフレーズが与えられているとのことですが、それと同時にこの浮遊感や弾力感のある低域にはULTRASONEのかつての人気モデル・DJ1 PROのテイストを感じました。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | 密閉型 | ドライバーユニット | ダイナミック型 |
---|---|---|---|
感度 | - | インピーダンス | 32Ω |
連続再生時間 | - | 充電時間 | - |
対応コーデック | - | 質量 | 約294g |
【商品情報】ULTRASONE Signature PURE
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【商品情報】Technics EAH-DJ1200
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モニターヘッドホンの選び方とおすすめを用途別にご紹介しました。
近年リスニング用としても人気のモニターヘッドホンは、
・フラットな周波数特性、偏りが少なく原音に忠実な音質が特徴
・音楽鑑賞やFPSゲームにもおすすめ
・レコーディングには音漏れしない密閉型
・長時間の制作や編集には聞き疲れしにくい開放型
お使いの用途に合わせてお気に入りのものを見つけてくださいね。