デザイン性と高音質を兼ね備えたゼンハイザーのヘッドホンは世界中から高い評価を獲得しています。そんなゼンハイザーのワイヤレスヘッドホン、有線ヘッドホン、モニターヘッドホンのおすすめ12選と特徴や選び方を解説します。
目次
ゼンハイザーの特徴とは?
ゼンハイザーのヘッドホンの選び方
ゼンハイザーのおすすめワイヤレスヘッドホン
ゼンハイザーのおすすめ有線ヘッドホン
ゼンハイザーのおすすめモニターヘッドホン
まとめ
ゼンハイザーはドイツの音響機器メーカーで、世界トップクラスを誇るオーディオ技術によって気軽に音楽を楽しみたい方から業界のプロまで多くの支持を集めています。
今回は、初めてゼンハイザーの商品を購入する方、評判を聞いてどんなヘッドホンがあるのか気になっている方にゼンハイザーの特徴やおすすめのヘッドホンを12種類ご紹介します。
SENNHEISER(ゼンハイザー)は、1945年にフリッツ・ゼンハイザー博士が測定機器メーカーとして 創立したドイツの音響機器メーカー。マイクロフォンをはじめとした音響機器の開発を開始し、音楽製作現場や映画製作現場など、プロの現場でも使用される品質の高い製品を多数製造しています。
1968年に発売された世界初の開放型ヘッドホン「HD 414」は、それまでのヘッドホンの常識を覆すものでした。
当時のヘッドホンは「密閉型」が当たり前で、いまの密閉型モデルのようにハウジングやイヤーパッドが技術的に進んでいなかったため、圧迫感や蒸れなどを感じることが多く、音質面、デザイン性、装着感などにおいて必ずしも満足いくものではありませんでした。
「HD 414」は世界で初めて「開放型」を採用し、ハウジング部を文字通り解放させたことにより、それまで密閉型で発生していた歪みなどの問題を解決したことで、クリアで自然なサウンドを実現しました。また、黄色いスポンジタイプのイヤーパッドは装着感もそれまでのヘッドホンとは一線を画すデザインで軽いフィット感も高い評価を受け、世界中で大ヒットしました。
その他にも、発売から15年以上を経過しても今なお「高級ヘッドホンの代表モデル」として名高いHD 650や、ゴリラガラス製のトランスデューサーカバーを採用し、外観の美しさも実現させた密閉型 ヘッドホンのフラグシップモデルHD 820といった名機を次々と生み出してきた、ヘッドホンの歴史を語る上で欠かすことのできないブランドです。
ダイナミック・ドライバーとは音の電気信号を受けたコイルが振動版(ダイヤフラムとも呼ばれる)に伝え、音を出す構造のことです。一般的なヘッドホンやスピーカーにもこの構造が使われている、もっともベーシックな方式です。ひとつのドライバーで全ての周波数帯をカバーするため、それだけ純度の高い再生が可能となることからゼンハイザーはヘッドホンからイヤホンまで、一貫してダイナミック・ドライバーを採用し続けています。
「生音」とは、電気的に処理をしていない、アコースティックピアノなどの楽器を鳴らして出した音のことをいいます。CDやデジタル音源に記録されている音はマイクで拾って加工した音ですので純粋な意味での「生音」ではありません。
メーカー各社がそのアーティストが表現したい音を再現するために技術を向上させてきた歴史がありますが、SENNHEISERのヘッドホンやイヤホンは補正が少なくこの生音の再現性が高いと評価されています。
音質はモデルや環境によっても変わってきますので、選ぶ際の参考にして、ぜひお聞き比べいただきご自身の好みに合ったヘッドホンをお選びください。
ゼンハイザーのヘッドホンはプロからオーディオ愛好家、カジュアルに楽しみたい方まで広く親しまれています。ゼンハイザーのヘッドホンをどのようなときに使うか、目的を決めて選ぶことがポイントです。
ワイヤレスヘッドホンとは再生デバイスとイヤホンをケーブルで繋がずに無線で接続するヘッドホンのことです。ワイヤレスヘッドホンは主にBluetoothという近距離無線通信の規格を採用しており、スマートフォンやDAP(デジタルオーディオプレーヤー)などの再生デバイスから音楽や音声データをワイヤレス(無線)でヘッドホン側に送信して再生します。ケーブルがないため鞄の中に入れていてもケーブルが絡まらず断線の心配もいりません。
また、電車内やカフェなど音漏れが気になる場合は、遮音性が高い「密閉型」がおすすめです。「密閉型ヘッドホン」とは、ハウジング部分から音が漏れないように外側をプラスチックや木材、金属で覆っているヘッドホンのことをいいます。音漏れしない構造上、低音域が聴きやすいのが特徴です。外の音が聞こえないため、歩きながらの使用には注意しましょう。
一般的にワイヤレスヘッドホンで使用されている無線技術はおなじみのBluetoothですが、現状Bluetoothで音楽信号をやり取りする際にはデータ量をなるべく少なくするために「人間には聴こえない、あるいは聴こえなくても問題ない」とする部分の音の帯域をカットしています。また、無線接続による遅延が発生してしまうこともありますので、高音質を求めるなら有線ヘッドホンがおすすめです。有線タイプであれば音の出力レベルを上げるヘッドホンアンプの利用もできます。
「開放型ヘッドホン」とは、ハウジング部分(内部にドライバーを搭載した耳を覆う部分のこと)がメッシュ仕様になっていて、密閉されていないモデルのことをいいます。開放型は音が外に抜けるので、閉塞感が少なく、音の広がりや立体感が楽しめます。長時間音楽を聴いても疲れにくいのも特徴です。
構造上、音が抜ける(音が漏れる)ので電車などの公共交通機関での利用には向いていません。
モニターヘッドホンとは、低音域から中音域、高音域ににわたってフラットな周波数特性と高い解像度、原音に忠実な音質を特徴とするヘッドホンです。レコーディングスタジオや音楽スタジオなどのプロの制作現場や、自宅で演奏を録音したり、編集したりするDTMなど、あらゆる音楽制作のシーンで正確な音をモニタリングする(作った音をチェックする)ために使われます。全体がバランスよくクリアに聞こえる分、楽器の音が近く、分離して聴こえてしまい聴き疲れしやすいというデメリットもあります。
形式 | ダイナミック・密閉型 | アクティブノイズキャンセリング | ハイブリッドアダプティブ |
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Bluetooth | ver5.2 | コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive |
バッテリー | 最大50時間(ANC ON) | 充電時間 | 3.5時間(フルチャージ)/ 10分(5時間動作) |
【商品情報】SENNHEISER ACCENTUM Plus Wireless
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
前後左右に広がる音場と自然な立体感が味わえる、非常に聴きやすいヘッドホンという印象です。スッキリめながらしっかり芯を感じさせる低域はボーカル域を埋もれさせるようなこともなく、しっかりと声を浮き立たせてくれます。ゼンハイザーのワイヤレスジャンルではイヤホンのモデルチェンジが活発で、特にサウンド面では従来の「柔らかく落ち着いたゼンハイザーサウンド」から「明るくスッキリしたゼンハイザーサウンド」への移行が印象的でしたが、今回のMOMENTUM 3から4への進化についても同じ傾向であると感じました。
実際に前作MOMENTUM 3と比較してみると、前後感の表現力がアップしていること、低域の量感が抑えられていることがよくわかります。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | ダイナミック・密閉型 | 感度 | 106 dB SPL (1kHz / 0 dB FS) |
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インピーダンス | 470Ω(アクティブ)、60Ω(パッシブ) | 無線規格 | Bluetooth 5.2 + Class 1(最大10mW) |
コーデック | SBC、AAC、aptX、aptXT Adaptive | 動作時間 | 最大60時間 ( iPhoneボリュームmid、ANC on ) |
充電時間 | 2時間(フルチャージ)/ 5分(4時間動作) | 本体重量 | 約 293 g |
【商品情報】SENNHEISER MOMENTUM 4 Wireless
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
エントリーモデルながら中低域をメインとしたゼンハイザーらしさあふれるサウンドはしっかりと継承されており、特にボーカルものは非常にエネルギッシュに耳に届けられるような音作りになっています。低域はやや強めに効かせる感じで、これは騒音の多いアウトドアでの使用でも外の騒音に負けないようにという意図もあるのでしょうが、エントリークラスという立ち位置のモデルらしい「まずは聴いて楽しい音」を表現するためのチューニングになっているのでしょう。
音場はやや近いエリアで展開されますが、リスナーの周囲を包み込むような立体感に優れているのが特徴です。
上位モデル MOMENTUM 4 と比較すると音のナチュラルさ、なめらかさはさすがにかないませんが、逆にパワフルなサウンドが好みという方にはこのACCENTUMの方が合うのではないでしょうか。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | 密閉型 | ドライバーユニット | ダイナミック型 |
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感度 | - | インピーダンス | - |
連続再生時間 | 最大約50時間 | 充電時間 | 約3時間 |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX HD | 質量 | 約222g |
【商品情報】SENNHEISER ACCENTUM Wireless
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形状 | ダイナミック・密閉型・アラウンドイヤー | 質量 | 約238g |
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ノイズキャンセリング | 対応 | 外部音取込機能 | なし |
マルチポイント | なし | Bluetooth対応コーデック | SBC、 AAC、AptX、AptX LL |
Bluetoothバージョン | Ver.5.0 | 有線接続端子 | あり |
連続再生可能時間(BT:Bluetooth / ANC:アクティブノイズキャンセリング) | 最大約30時間 (BT+ANC ON時) | ハイレゾ | - |
【商品情報】SENNHEISER HD 450BT
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型式 | 開放型 | 周波数特性 | 10 - 41,000 Hz(-10 dB) |
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インピーダンス | 150 Ω | 感度 | 104 dB (1kHz/1Vrms) |
接続ケーブル | 6.3mmステレオ標準プラグ、4.4mm Pentaconn (バランス) | 重量 | 約260 g |
【商品情報】SENNHEISER HD 660 S
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型式 | 密閉型 | 周波数特性 | 12 - 43800 Hz (-3 dB)、6 - 48000 Hz (-10 dB) |
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インピーダンス | 300Ω | 音圧レベル | 103 dB at 1 kHz, 1V |
接続ケーブル | ケーブル長3.0m(両だし)、6.3 mm ステレオ標準プラグ( ストレート型 )、4.4mm 5極バランスPentaconnプラグ | 重量 | 約 360g |
【商品情報】SENNHEISER HD 820
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高インピーダンス高出力のヘッドホンはヘッドホンアンプを使用することでより高いパフォーマンスを発揮します。より高音質を求めるなら、ヘッドホンアンプの使用もおすすめです。
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型式 | 開放型 | 周波数特性 | 4 - 51,000 Hz (-10dB)、10 - 44,100 Hz (-3dB) |
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インピーダンス | 300 Ω | 感度 | 102 dB (1kHz/1Vrms) |
接続ケーブル | ケーブル長3.0 m (両出し)、6.3 mm ステレオ標準プラグ(ストレート型)、4.4 mm Pentaconnバランス(ストレート型) | 重量 | 約370 g |
【商品情報】SENNHEISER HD 800 S
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型式 | 開放型 | 周波数特性 | 6 - 38,000 Hz |
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インピーダンス | 120 Ω | 感度 | 110dB (1 kHz,1V ) |
接続ケーブル | 3.5 mm ミニプラグ 1.8 m ケーブル、6.3mm変換アダプター(スクリュータイプ) | 重量 | 約240 g |
【商品情報】SENNHEISER HD 560 S
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【商品情報】SENNHEISER HD 600(新仕様モデル)
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スタッフレビュー
フジヤエービックスタッフ:根本
中低域をメインとしたちょっとおとなしめなサウンドで、派手さやエネルギー感を前面に出すタイプではないもののステージ全体を客観的に見渡すかのようなある種の冷静さを感じさせます。音場は左右方向に広く、前後感はほどほど。解像感および定位感は高く、音の位置関係は把握しやすいようです。
高域は刺さりのないやさしい刺激で音ヌケもよく、量感控えめながら締まりのある低域と並んで「リラックスしながらモニタリングするための音」であるような聴こえ方となっています。
また、しばらく聴いていて実感するのが装着感の良さでした。ゼンハイザーのモニター用ヘッドホンといえばHD 25やHD 26 PROなどのオンイヤー(耳乗せ)型が有名ですが、やはり耳を完全に覆ってくれる上に深さもあり、ベロア調のやさしい肌触りのイヤーパッドは装着時の負担のなさが段違いです。
一方で130Ωというインピーダンス値にしてはやや鳴らしづらさがあるようなので、ある程度の出力の高さを持ったプレイヤーやアンプで使用した方が良いかと思われます。(スタッフレビューより引用)続きをみる
型式 | 開放型 | ドライバーユニット | ダイナミック型 |
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感度 | 105 dBSPL (1 kHz/1 Vrms)、96 dBSPL (1 kHz/1 mW) | インピーダンス | 130Ω (1 kHz) |
連続再生時間 | - | 充電時間 | - |
対応コーデック | - | 質量 | 約260g |
【商品情報】SENNHEISER HD 490 PRO
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スタッフレビュー
フジヤエービックWEB制作担当:千原
手に取った時に最初に感じたのは軽さでした。装着してみるとベロアのイヤーパッドが心地よく、これなら長時間の制作やリスニングも快適に使用できそうです。ケーブルは、カールとストレートが付属しており、ちょっと席を移動するときや楽器を演奏してレコーディングするような場合にはカールタイプ、編集するときはストレートというように状況に合わせて選べるのも便利ですね。もちろんケーブルは交換可能です。
サウンドは、音源をそのまま再現しているようなフラットでクリアな音です。低域は開放型のためかタイトで、ミキシング・マスタリング向けという点からも再現性を重視していることがわかります。解像感がありながら聴き疲れしにくい音質なので長時間の作業においても快適に使用できるのではないでしょうか。続きをみる
型式 | 開放型 | 周波数特性 | 6 Hz-38 kHz (-10 dB) |
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インピーダンス | 120 Ω | 感度 | 110 dB (1 kHz / 1 V RMS) |
接続ケーブル | 3m カールコードケーブル(3.5 mmジャック)、6.3mm 変換アダプター、1.8m ストレートケーブル | 重量 | 約240 g |
【商品情報】SENNHEISER HD 400 PRO
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型式 | 密閉型 | 周波数特性 | 20 - 18000 Hz |
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インピーダンス | 100 Ω (stereo) | 感度 | 115 dB (1 kHz,1V) |
接続ケーブル | - | 重量 | 約180 g |
【商品情報】SENNHEISER HD 26 PRO
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1945年から続くドイツの老舗オーディオメーカー「ゼンハイザー」。その技術は数多くの賞を受賞するなど、技術の向上に大きく貢献し、多くの支持を得ていることからも評価の高さがお分かりいただけるのではないでしょうか。
プロ仕様の本格的なヘッドホンから、誰でもカジュアルに音楽を楽めるヘッドホンまで、おすすめを12種類ご紹介しました。ぜひ、ゼンハイザーが提供する音の世界をお試しください。